会話泥棒ってどんな人?
日常生活の中で自分と関わる人、または誰かと誰かの会話などの中で・・・
「私が話してる途中で、いつの間にか話題がその人の話になってた…」
こんな状態に遭遇することがあります。
相手の話をすぐに「自分の話」にすり替えてしまう「会話泥棒」。
意図的にやっている人もいれば、無意識にやってしまい本人には悪気がないケースも。
しかし、された側はモヤモヤします。
会話泥棒になる背景
- 「この前旅行行ってきたんだ〜」→「私も先月〇〇行ってさ〜」と即自分の話にすり替え
- 「最近ちょっと体調悪くて」→「わかる、私もさ〜」で話を乗っ取る
- 「仕事でちょっと悩んでて…」→「私なんかもっと大変でさ…」と比べて自分が主役に
共感ではなく「横取り」になると、相手の話す意欲がそがれてしまいますし・・・
「自分の方がもっとすごい」「自分の方がもっと大変なんだ」と相手を黙らせてしまうケースもよく見かけます。
以前会社員だった頃、同僚Aさんとの会話の中で、私が同僚との間の出来事を話すと・・・いつのまにかAさん自身の話になっていることがよくありました。
いくつか紹介すると・・・
私「Bさん(同僚)この前、大量の●●の仕事受けてて大変だったんだよ~すごいよね」
Aさん「それより私なんて、もっと大量の●●を受けたことあるから、あれは大変だったわ。Bさんのはそれに比べたら、たいしたことないでしょ。私の時はこうでね・・・(以下自分の体験)」
私「あ、今来てるお客様、いつも来るCさん(同僚)ファンの人だね。Cさん良い接客だから人気あるよね~」
Aさん「この前、私のファンのお客様が同時に来ちゃって・・・対応するの大変だったの。〇〇さんと△△さんが来てさ~・・・(以下自慢)」
私「いやぁ今日は忙しくて疲れたね~」
Aさん「今日はまだいいよ、昨日あなた休みだったでしょ?昨日なんてね、あーでこーで・・・(中略)・・・ということで、私の方が疲れてるの!」
こんな会話が日常茶飯事。
Aさんとは、自分の話も同僚の話もしなくなり・・・あたりさわりない天気の話題ぐらいしか話さなくなりました。
また、自分以外の誰かと誰かの会話を聞いてて多いのが・・・
誰かが話している途中に、自分の体験話を始めてしまうケース。
たとえば、「昨日△△に行ったんだけどね・・・」と誰かが言ったら、
「あ!私もそこ行った~!私が行った時はね~(以下自分が行ったときの話を延々と・・・)」
この場合、「昨日△△に行ったんだけどね・・・」と最初に言った人の話の続きを結局聞けないということもよくあります。
「あ!私もそこ行った~!」という反応だけならいいですけどね。
会話泥棒をしてしまう人には、見ていていくつかパターンがあります。
話題の主導権を握りたい
エゴの強いわがままタイプに多い。
自分の知らない範囲の話は聞きたくない、誰かの「良い話」なんてどうでもいい、会話の流れをコントロールしたがる傾向あり。
自分の話を聞いてほしい欲求が強い
自己承認欲求が満たされていないと起こりがちに。
自分の話をきいて「すごいね」「えらいね」「大変だね」と言ってほしい。
他人に認められたりねぎらわれることが自分の価値を高めることだと思っている人に多い。
本来比較するものではないけど、「誰が一番大変か」「誰が一番すごいか」という「自分の方が〇〇」というアピールをしてくる特徴があります。
悪気ないつもり
本人は「自分も同じような体験があるよ」と伝えたいだけかもしれません。
しかし、コミュニケーション下手なので・・・相手の反応や周りの様子に気づけず、一言でいうとKY。
結果的に、「会話泥棒」と感じさせる結果に・・・。
様々なケースを見ていて、「悪い気ないつもり」の自分が無自覚のパターンは、「主導権をにぎりたい」「自分の話を聞いてほしい欲求が強い」に比べて、少ない印象🤔
会話泥棒に出会ったときは?
さりげなく話を戻す
自分が会話泥棒されたときは、「そうなんだね」と共感しつつ「それでね、さっきの話なんだけど・・・」など、さりげなく戻す。
ちなみに私は、自分も参加している場面で誰かと誰かがこういう会話になったとき・・・「で、さっきの続き聞きたい、それで?」って、最初に話してた人に戻しちゃいます。
それでも自分が会話の邪魔をしていることに気づかず、重ねて話してくる強者もいますが🤣
相手に期待しすぎない
「この人には深い話はしない」と線引きして話す内容を調整するのも自己防衛のひとつ。
さきほどの「自分の話も同僚の話もしなくなり・・・あたりさわりない天気の話題ぐらいしか話さなくなった」という私の例もそうですが・・・
その人に話す内容を、自分で境界線を引くのも大切です。
自分も会話泥棒になっていないかチェック!
- 相手の話の途中で、自分の体験をかぶせて話していないか?
- 相手の話を「共感」ではなく「比較」していないか?
- 「私なら…」「私のときは…」が口癖になっていないか?
以上のような対応は、誰しもやってしまうことはありますが・・・その機会が多いと、周りとのコミュニケーションにも影響が出てきます。
特に本人は、気持ちよく自分の言いたいことを言えて満足するかもしれませんが・・・
話を途中で中断された側やその場に居合わせた人は、モヤモヤすることも少なくありません。
会話泥棒は、人との距離を遠ざけてしまう原因にもなるので「ちゃんと相手の話を聞く」「共感は自分の話ではなく、相手の話を深く受け止めること」
これに気をつけていけば・・・モヤモヤした経験のある方も、「あ、私もやってたかも」という方も、人との会話を見直すきっかけになるかもしれません。
「自分の言いたいことを言ってはいけない」というわけではないので、
相手の話を「まず聞いて」が重要です。