不要なプライドはどうやって見分ける?
日常生活の中で、「プライドが高い」人に遭遇する機会があります。
誰しも自分なりのプライドは持っていますが・・・
同じ「プライド」の中でも、「それがあることで自分自身を苦しめている」状況を目にすることも多いです。
よく「不要なプライド」「変なプライド」と表現される類のものです。
プライドの種類
「自分を苦しめるプライド」と「持っていて良いことがあるプライド」
「プライド」という言葉には、良い印象と悪い印象の両方を感じる方も多いのではないでしょうか?
「自分を大切にする」「信念を持つ」という「自分に対して持つプライド」は、必要ですしそれがあることで人生の道しるべにもなりますが・・・
一方で「他人より上に立ちたい、優れていると思われたい」というような、「他者に対して誇示したい頑ななプライド」は、実は自分自身を苦しめる原因にもなることも多いです。
日常生活の中で見かける例では、後者のように【他者から承認されることを良しとした】プライドをお持ちの方が多い印象です🤔
この場合、「他人よりすごいと思われたい」とか「弱い自分を隠すため」に本来は不要なプライドが出来上がってしまうことも・・・。
弱い自分を隠すために自分を大きく見せる人も多いですが・・・結果的に辛くなるのは自分なんですよね😔
プライドを保つことを大切にしている人が陥る状況
① 人間関係の悪化
「自分が正しい」と強く信じるあまり、相手の意見を受け入れられなくなる人も見てて多いです。
たとえば、相手の言葉に少しでも自分とは考えが違うと感じると「否定された」「馬鹿にされた」と受け取ってしまう。
その結果、素直に話せなくなり攻撃的になったりと・・・相手との距離が生まれます。
たとえ最初は「仲良くしたい」と思ったとしても・・・「自分の正しさ」を守るために壁を作ってしまう。
② 完璧主義
「失敗したら自分の価値が下がる」「人に弱みを見せたくない」という気持ちも、プライドの一種。
それが強くなると・・・失敗しないよう挑戦することを避けたり、他人に助けを求められなくなります。
「できない自分」「自分の理想とは違う現実の自分」を受け入れられない完璧主義は、どんどん自分の心をすり減らしてしまいます。
③ 柔軟性のない思考や価値観
プライドが高い人は、「こうあるべき」「こうでなければならない」といった価値観に縛られがち。
それが自分の生き方を狭めていることに気づかないまま、「なぜうまくいかないんだ!」と憤りを感じ、それは自分ではなく他者へ向かうことも多い。
柔軟さを失うと、周りの変化に対応できず、結果的に自分が苦しくなっていきます
自分を苦しめる「不要なプライド」とは?
不要なプライドとは、「自分を守るための鎧」になってしまったプライドや、「他人の目を気にした」プライドのこと。
たとえば、
- 負けを認めたくない
- 弱みを見せるのが怖い
- 人に頼ると情けない
- 相手に頭を下げたら負け
- 他人に優れていると思われたい
一見「自立した強い人」のように思えるかもしれませんが・・・実は臆病で「傷つきたくない」という恐れを強く持っていることも多く・・・
心の奥では「本当は認められたい」「理解されたい」と願っているのに、プライドが邪魔をして素直になれない。
その結果、周りの人は離れて行き・・・自分自身も孤独を感じてしまう。
また、「他人の目を気にしたプライド」も同様で・・・
他人から見た自分が幸せそうに見えるか?
立派に見えるか?
人より優れて見えるか?
それを重視するあまり、本当に大切なことを見失ったり大切な人との関係性を壊したりすることも。
いくつか実例を紹介すると・・・
「自分を守りたい」「傷つきたくない」という気持ちが強いがゆえに、プライドが高くなっていたAさん。
今の会社の勤続年数はウン十年と長いけれども・・・気づけば年下の上司が増え、優秀とはいえない仕事ぶりから・・・会社では厄介者扱い。
しかし、そんな現状を受けいれられずに・・・
年下の上司から注意を受けた時は「こっちは人生の先輩なのに、なに?その口の利き方は・・・」「まだ若いから、そんな考えになるんだ。もっとこうすればいいのに・・・」などと内心不満を抱えていました。
そして、Aさんよりも若く後輩の立場の人に対しては・・・「そんなこともわからないのか?」「自分の時代より優遇されすぎている」などと、先輩風を吹かせまくり。
普段からこんな様子ですから・・・たとえば新しく加わった業務でわからないことがあっても、プライドが邪魔して誰にも訊けません。
自分のキャパを超える業務があっても、人に助けを求めることもできません。
プライベートでは、相談できる親しい友達もパートナーもいません。
プライドが邪魔して、親や兄弟には会社の愚痴も言えません。
会社では、周りの人たちから距離を置かれ・・・人間関係もうまくいきません。
そんな現状を、
「〇〇が悪い」「自分のせいじゃない」「△△がもっとこうしていれば・・・」「□□さえいなければ・・・」と、
誰かのせい・何かのせいにして生きているため・・・人生苦しくてたまりません。
いつも誰かの悪口や、うらみごとを言っている。
そのため、心も身体も弱っていき・・・同年代の人と比べて気力も体力も極端に低く、何事もやる気が起きない状態。
自分の中の問題が引き起こしている現状だということに、今でも気づいていません。
また、別の例では・・・高齢のBさんという方がいます。
Bさんはとにかく「体裁」が一番大事。
プライドは人一倍高いのですが・・・その基準となることが「他人から見られて、恥ずかしくないこと」
だから、
自分は立派な人と結婚して・・・
自分の子供たちは立派な職業に就いて・・・
立派な職業の相手と結婚して・・・
立派なマイホームを建てて・・・
孫たちの顔を見せてくれて・・・
その孫たちも立派な学歴で、立派な職業に就いて・・・
それは果てしなく続き、終わりがありません。
しかし、人生そんなふうに自分の理想通りにいくわけではないので・・・
Bさんにとって、思うようにならない場面も多々ありました。
そのたびに感じることは、「自分が他人からこう見られて、恥ずかしい思いをした」という憤り。
そして、それを相手にぶつけるので・・・家族ともうまくいかず、Bさんを心から信頼してくれる友人などもおらず・・・
不安で孤独な老後を過ごしています。
持っていて良いプライドとは?
一方で、「持ってると良い方向に作用するプライド」も確かに存在します。
それは「自分を大切にするためのプライド」
たとえば、
- 自分の信念を貫く「勇気」や「誇り」
- 自分を粗末に扱う環境から離れる決断
- 努力してきた自分を認める気持ち
など・・・
これらは人を遠ざけるのではなく、「自分を尊重」するための健全なプライドです。
自分を見下げず、かといって他人を下に見ることも、他人の目を気にすることもない。
このタイプのプライドは、生きていく上で持ちたい必要なプライドと言えます。
不要なプライドを手放すことは「負ける」ことではない
プライドを手放すというと、「自分を曲げる」「負けを認める」と感じる人もいるようですが・・・
本来、「不要なプライドを手放すこと」は「自分の心を自由にする」ことです。
間違いを認めたり、人に助けを求めたりすることは、「弱さ」とは異なります。
プライドは「持ち方」次第で、人生を前に進める力にも、自分を縛る鎖にもなります。
- 人間関係を悪化させるプライド
- 完璧であろうとする苦しさを生むプライド
- 自分の正しさに固執するプライド
- 体裁を気にしたプライド
これらは、自分を守るどころか・・・心を疲れさせる「不要なプライド」であることに気づきましょう。
一方で、
- 自分の信念を大切にする
- 人を思いやる
- 自分を尊重する
こうしたプライドは、人生を豊かにする「持っていて良いプライド」です。
余談ですが・・・自分でなにか事業やサービスをやり始めると、「不要なプライド」はどんどん減っていきますよ🙂
なぜなら、それがあることで自分の仕事がうまくいかないことに気づくと・・・もうそれを持つ意味がないからです。
持っていることでうまくいかないものは、捨てちまえー!ってなる🤣だって自分の仕事に直接影響が出るんだもん。
逆に、自分を尊重する方のプライドは増えますが。
「すべてのプライドを捨てる」のではなく、「どのプライドが自分を支えてくれているか?」を見極めていきましょう♪










