「正論」ばかり言う人に振り回されないために
前回「良かれと思って」「そんなつもりじゃなかった」をテーマにした記事をお届けしましたが・・・
今回はそこにも通じる「責任」についてお伝えしていきたいと思います。
あなたの周りにもいませんか?
自分は当事者ではないのに、
「それはダメでしょ」
「普通はこうするべき」
「なんで〇〇しないの?」
と、横から口を挟んでくる人。
しかし、決まってその人は・・・いざ何かが起きても、自分が言ったことの責任は取らない。
今日は、責任を取らない人・口出しする人の心理と、言われた側がどう対処すればいいのかについて、少し深く掘り下げていきます。
他人の生活に「それはダメ」と口出しする人
結婚のこと。
仕事のこと。
子どものこと。
お金の使い方。
など・・・
「本人が選び」、「本人が背負っている人生」なのに、まるで審査員のように評価してくる人がいます。
「そんな仕事やめた方がいい」
「その人と結婚するのはやめた方がいい」
「もっと安定した選択をするべき」
一見、心配しているようにも見えますが・・・
でも冷静に考えてみると、その人はあなたの人生の責任を負う立場にはいないことに気づくでしょう。
その口出しの内容を取り入れたとして、うまくいかなかったとき・・・
その人が代わりに自分の人生を引き受けてくれるわけではないのです。
自分がやったことないのに「それは間違っている」と言う人
もっと厄介なのは、
自分は一度も経験していないことを、すでにやっている人に向かって否定するケースです。
たとえば・・・
起業したことがない人が、起業している人に・・・
「その内容じゃダメだ!」
子育てをしていない人が、子育て中の人に・・・
「もっとこんな風に育てないと!」
現場に立ったことのない人が、現場で奮闘している人に・・・
「そのやり方が悪い!」
これは典型的な「口出しする人の心理」の一つです。
自分が責任を負っていない立場だからこそ、「安全な場所」から正論を投げられる。
相手が失敗しても、自分は傷つかないし、損することもない。
だからこそ、軽々しくそんな言葉が出てくるのです。
【実例】実際に介護していないのに、指図だけする人
中でもとくに深刻なのが、家族間の問題です。
たとえば、ご相談の中でもよくあるのが・・・
「現場で親の介護をしていない」人が、「実際に現場で介護している人」に向かって
「もっとこうすべき」
「そんなやり方じゃダメ」
「ちゃんと世間体を考えて」
「なんでわからないの!」
「そんなんじゃ親がかわいそう」
など・・・と言ってくるケース。
特に働きながら介護している人は、自分の仕事もある上に、介護の時間もプラスされます。
でも、口出しだけする人は・・・現場の苦労も、時間的負担も、精神的疲労も知らない。
ただ「一般的な常識」を参考にして、「意見」だけは言う。
これも典型的な、他人に指図する人の特徴です。
当事者でない人は、「現実の重さ」を体感できないのです。
だから、「理想論」を語れるにすぎない。
「正論」ばかり言う人が本当は抱えているもの
横やりを入れてくる人は、たいてい「正論」しか言いません。
・常識的にはこう
・普通はこう
・一般的にはこうあるべき
一般的に「間違ったこと」は言っていないかもしれない。
しかし、ここで重要なのが・・・
たとえそれが「正しいこと」を言っているとしても・・・
「情報として正しいこと」と、「今、現場で適切なこと」は、違うということ。
それをふまえ・・・
当事者の状況、感情、制約条件を無視した正論は、ただの攻撃になることがわからないで言う人も多い。
では、なぜ彼らは正論ばかり言うのでしょうか?
多くの場合、それは「自分は間違っていない」ことで安心するためです。
しかし、その「安心」は・・・
「誰かの現実を踏みつけること」で成り立っていることに気づかない。
「責任を取らない人」の最大の特徴
ここが重要なポイントで・・・
当事者の状況、感情、制約条件を無視した正論で口出しだけしてくる人の最大の特徴は・・・
「言うだけ」で、責任は取らない。
相手が、自分が言ったことを取り入れて、
仮にうまくいったとしたら・・・
「だから言ったでしょ」
仮に失敗すれば・・・
「やっぱりね」
結局、相手がどちらに転んでも、自分は安全圏からただ横やりをいれるだけ。
自分は、
当事者ではない。
リスクを負っていない。
時間も労力もかけていない。
だから、どこまでも無責任でいられるのです。
言われた側はどうすればいいのか?
では、言われた側はどうしたらいいのでしょうか?
この部分で悩む人も多く見かけます。
相手を説得しようとしない
まずやってはいけないのが、
「わかってもらおう」と必死になること。
「当事者でない人」に、当事者の状況や重さを完全に理解してもらうのは不可能です。
日常生活でもそうですが・・・お互いの「考え方の違いを尊重する」ことができることはあるけれど、
そもそも価値観の違う人と「わかりあう」のは難しい。
ましてや、相手は尊重どころか無責任な口出しだけをしてくる状態であれば・・・
「理解されないこと」を前提に、線を引くことが必要です。
「この人は責任を取れるのか?」を考える
実際に口に出さなくてもいいのですが、
いろいろ言われたけど・・・
「この人が言う通りにして、もしなにかあったときにこの人は責任を負うのか?」を冷静に考えてみましょう。
ほとんどの場合、答えはNO。
それなら、「その意見」はあなたにとって重要じゃないということです。
相手に「意見」するとき、
もしかすると・・・自分の一言で相手の人生が変わってしまうことだってあるのです。
「意見」と「責任」はセットで考える。
これを意識するだけで、相手に呑まれにくくなります。
「自分の立場」を「自分で認める」
実際、現場に直面しているのは誰?
そこでの行動に、責任を背負っているのは誰?
こう考えていくと・・・
実際に、現場で直面しているのも・・・
そこでの行動に責任を持っているのも・・・
横やりを入れてくる人ではなく、「自分」であることに気づくでしょう。
ならば、「選択する」のも「決める」のも「自分」であることは当然。
まずはこれを、自分に許可すること。
他人の正論に振り回される人は、無意識に「相手の言ってることが正しいのかもしれない」と思っています。
でも、本当に状況を知っているのは、あなたであることに気づきましょう。
「言った側」には何が起こる?
では、相手の状況も知ろうともせず、横やり正論ばかり言う人は・・・
一体どんな状況になっていくのでしょうか?
「本当の状況をよく知らないのに意見だけして、責任は負わない」
一見、安全圏にいるように見えますが・・・
長期的に見ると、以下のような状況になりやすい。
信頼を失う
言いたいことだけ言って、自分は何もしない。
そんな状況が繰り返されると・・・「この人は責任を負わない人だ」と認識されるようになります。
だから、周りから相手にされなくなるし、「この人に言ってもムダ」と徐々に本音を話されなくなります。
仕事では重要な場面から外されたり、責任ある立場を任されなくなります。
「 本当の挑戦」ができなくなる
安全圏から正論だけを言い続ける人は、「自分が当事者になる機会」がありません。
だからこそ、本当の意味での成長体験が少ない。
当事者になることがあっても、責任転嫁・自己憐憫・誰かへの依存で、自分の人生に責任を持ちません。
それゆえに、「失敗」も「成功」も深く味わえない、満足度が低い人生になりやすい。
孤立していく
「横やりの正論」が多い人は、たとえ最初は「しっかり者」に見えても・・・
やがて周りからの印象は、「面倒な人」に変わります。
なぜなら、人は「頼んでもいないのに勝手に評価され、否定されること」を望んでいるのではなく・・・
「理解」や「共感」を求めているから。
言われて揺れるあなたへ
ここまで読んで、
「でも、傷つくんです」
「気にしないでいいと思っても、やっぱり気になります」
「家族だから、その状況から逃れられないんです」
そう思う方もいるでしょう。
実際、当ルームでご相談いただく中にも・・・「家族がこの状態だから、関わらずにいることは難しい」という方もたくさんいらっしゃいます。
そんな人は、「真面目」ですし・・・「ちゃんと考えている」からこそ、湧いてくる思いでもあります。
しかし、忘れないでほしいのが・・・
「責任を取らない人」の言葉に、あなたの人生を侵害される必要はない・・・
ということ。
あなたの選択の重さは、あなたにしかわかりません。
「正論」よりも現実を生きる
世の中には、「正しいこと」を言う人はたくさんいます。
しかし、本日紹介した例のように・・・
当事者の状況、感情、制約条件を無視した正論を言うだけの場合も多い。
当事者であるあなたは、もう十分に向き合っています。
大切なのは、
「外側の評価」ではなく、「今直面している自分の現実」に誠実であること。
もし今、誰かの言葉に揺さぶられているなら・・・
それはあなたが弱いからではなく、ちゃんと「責任を引き受けている側」だからです。
自分の立場を決して軽く扱わず、
「責任を負わない人の声」よりも、「自分の現実の声」を優先しましょう。
「あなたの人生の責任」を取るのは、他の誰でもない「あなた自身」なのですから。










