社会や他人の不平不満ばかり言うのに、何も変えようとしない
ニュースを見るたびに、文句。
職場でも家庭でも、誰かへの不満が止まらない。
でも本人は、特に行動を起こすわけでもなく、改善しようとする様子もない。
それなのに、いつもイライラしていて、怒りっぽく・・・周りの人は対応に疲れてしまう・・・。
こんな様子を見かけることがあります。
私も会社勤めをしていた頃、まさにこんな状態の同僚がいました。
「フキハラ」がひどく、一緒に働く人たちは困っていました。
- 自分の身近に、いつも世の中や誰かへの文句ばかり言っている人がいる
- 話を聞いているだけで気分が重くなり、疲れてしまう
- その人自身は何も変えようとしないのに、怒りだけは強い
あなたの周りにもこんな人がいるかもしれません。
確かに、社会の仕組みや人間関係は大変なことも多いですし・・・
不満が出てくる気持ち自体は、誰にでもあること。
しかし、そんな様子の度が過ぎると・・・自分自身への負担や人間関係に影響が出ることも多い。
不平不満で怒り続ける人の共通点
不平不満ばかり言って怒っている人の多くは・・・
- 自分の人生を変える責任を持ちたくない
- でも、今の状態が苦しいことには気づいている
- その矛盾を処理できず、それが「不平不満」「怒り」として外に出ている
・・・という状態。
本人は「社会が悪い」「あの人が悪い」と言っていますが・・・
本当の問題は、自分の内側にある違和感や不満です。
ただし、
それに気づいていない。
もしくは、気づきたくない。
その結果、怒りやイライラだけが表に出てしまいます。
「そんな自分」に気づいていない人がほとんど
不平不満ばかり言う人の特徴として多いのが、
「自分がずっと怒っている状態だ」という自覚がないことです。
本人の感覚では、
- 正論を言っている
- 現実を指摘している
- みんなが思っていることを代弁している
・・・くらいの認識だったりします。
怒っている自覚がない理由
なぜ気づかないのかというと、
その怒りが「長年のデフォルト状態」になっているからです。
- いつも不満を感じている
- いつも我慢している
- いつも納得できない
これが当たり前になると、
イライラしている状態が「通常運転」になります。
そのため、周囲から見ると明らかにピリピリしていても、
本人は「別に普通だけど?」という感覚なのです。
周りにそんな人がいると、フキハラになりやすい
このタイプの人が身近にいると・・・
直接怒鳴られたり、強く責められたりしていなくても、その場の空気は少しずつ重くなっていきます。
本人は
「ただ事実を言っているだけ」
「正直な意見を言っているだけ」
というつもりかもしれません。
しかし、周囲の人から見ると、その不機嫌さや苛立ちは十分にプレッシャーになります。
このように、言葉や態度によって周囲を委縮させてしまう状態は、いわゆるフキハラ(不機嫌ハラスメント)と呼ばれていますね。
フキハラは「何をされたか」より「どういう空気か」が問題
フキハラの厄介なところは、明確な暴言や攻撃がなくても成立してしまう点です。
- ため息や舌打ち、独り言でブツブツ文句が多い
- 口を開くと誰かや社会への不満
- こちらが話しかけると不機嫌そうな反応が返ってくる
- 日常のほんの些細なことでイライラしたりキレ出す
こんな状態が続くと、周囲は自然と「機嫌を損ねないようにしよう」と気を遣うようになります。
その結果、
- 本音を言えなくなる
- 話しかけるタイミングをうかがう
- 場の空気を読むことに疲れてしまう
という状況が生まれます。
本人にとってはどうってことなくても、周りは常に緊張状態。
結果として、
- 職場や家庭の空気が悪くなる
- たとえ用があっても話しかけづらくなる
- 人が少しずつ離れていく
・・・という悪循環が生まれます。
私の体験
私自身も、こんなタイプの人がそばにいて大変だった経験があります。
いくつかの職場を経験しましたが・・・上司、先輩、同僚など・・・
どこへ行っても、このタイプは存在しました。
いつもイライラした空気が漂っていて、「どう関わればいいのかわからない」と感じることが多く・・・
相手を刺激しないように気を遣ううちに・・・気づけば自分が疲弊し切ってしまっていたのです。
そして、不平不満に関しては・・・どのケースにも共通して、
「改善したい」わけではなく、ただ吐き出したい、怒りをぶつけたいだけ。
そこで、まともに「正論」や「自分の考え」などを言った日には・・・
激しく否定され、ますます不機嫌になってしまうのです。
フキハラの怖さは「周囲が悪者になりやすいこと」
フキハラが続く環境では、
不思議なことに、不機嫌な本人よりも周囲の人のほうが自分を責めがちになります。
- 私の言い方が悪かったのかな?
- もっと配慮すべきだった?
- 空気を悪くしたのは私かも・・・
こんなふうに、本来背負う必要のない責任まで抱え込んでしまいます。
しかし、忘れてはいけないのは・・・
不機嫌でいることを選んでいるのは、その本人だということ。
周囲がたとえどれだけ気を遣っても、
本人が自分の状態と向き合わない限り、その空気が根本的に変わることはありません。
一体なにがしたいのか?どうすれば満足なのか?
ここで、疑問に思う人も多いでしょう。
「じゃあ、その人は何がしたいの?」
「どうなったら満足するの?」
実は、多くの場合・・・本人もそれがわかっていないのです。
目的が「改善」ではなく「発散」になっている
不平不満を言う本来の目的は、
- 状況を良くしたい
- 苦しさを減らしたい
こんな思いがあることも多い。
しかし、このタイプの場合・・・
目的がいつの間にか
- 怒りを吐き出す
- 「自分の正しさ」を確認する
にすり替わってしまうことも・・・。
そのため、
たとえひとつの問題が解決しそうになっても、また別の不満を見つけてしまうこともよくあります。
不満に対して、「動こうともしない」のはなぜ?
一番のポイントが、ここ。
不満はある。
怒りもある。
いつもイライラしている。
でも、そんな状態を改善しようと行動はしない。
なぜかというと・・・
「動くこと」で、
・現状が変わるのがこわい
・自分にとって都合悪い部分を直視するのがこわい
心の奥に、こんな思いを抱いているから。
行動すると「責任」が生まれる
何かを変えようとするとき、
- 今より良くない状況になるかもしれない
- 痛みを伴うかもしれない
- 思うようにならなかったとき、自分の選択ミスを認めることになる
・・・など、こんなリスクが出てきます。
一方、
ただ単に不平不満を言っているだけなら・・・
責任はすべて「自分以外」の「なにかのせい」にできます。
- 社会が悪い
- あの人が悪い
- 環境が悪い
無意識にそれを避けるために、「怒り」だけを持ち続ける状態にとどまってしまう。
こんな状態は、中高年層に多い?
このタイプは、特に中高年層に多く見られる傾向があります。
若い頃って、
「自分がなにをしたいのか?」がわからなかったり・・・
理想と現実のギャップを受け止めきれず、
どこへ向けていいか「わからない」という思いが、
「怒り」として出ることもありますが・・・
そえも若さゆえ・・・と周りの大人たちも寛大に受け止めてくれることがあっても、
中高年ともなると・・・誰もそんなふうに受け止めてくれません。
人生の「積み重ね」が言い訳になる
中高年になると、
- 今さら変えても遅い
- もう若くない
- 家庭や立場がある
こんな理由が増えてきます。
それ自体は事実でもありますが、同時に「変わらない理由」として使いやすくなります。
若い頃なら、
- 勉強し直す
- 環境を変える
- 新しい挑戦をする
という選択肢が自然に見えたり、実行にうつすにもフットワークが軽い。
しかし年齢を重ねるほど・・・
「現状維持=安全」という思考が強くなり、
「不満はあるのに動けない」状態に陥りやすくなる。
「諦め」と「怒り」のはざまで。
不平不満ばかり言う人の内側には、
実は深いレベルでの諦めが存在していることも多い。
- どうせ変わらない
- 自分には無理
- 世の中はそういうもの
このような「諦め」を抱えたまま生きると・・・
いつの間にかその「苦しさ」が「怒り」に変わります。
怒りは、諦めているはずなのに「心のどこかでまだ何かを期待している」状態でもあります。
本当に諦めてしまえば,、何も感じなくなりますから・・・。
だからこそ・・・それが「行動」につながらなければ、本人も周囲も消耗していくだけという辛い状態に・・・。
もし、自分や身近な人が当てはまったら・・・
もし、
- 自分も少し当てはまるかも?
- 家族や職場に思い当たる人がいる
と感じたなら・・・
この状態にある人は、
「どうしていいかわからないんだな・・・」と理解することからはじめましょう。
本来、「不平不満」は「怒り」は「変わりたい」というサインでもあります。
でも、不平不満ばかりで怒りが強いケースは・・・
・自分が怒っていることに気づいていない
・周囲にいるとフキハラになりやすく、人を疲れさせる
・本人も「何をどうしたいか」がわからないまま怒っている
・行動しないのは、変化や責任が怖いから
・中高年層に多いのは、人生経験が「変わらない理由」になりやすいため
こんな状態であることに気づいていません。
本来は、怒りの奥にある「本音」や「諦め」に目を向けることで、少しずつ違う選択肢が見えてきますが・・・
他人の場合、周りの人がそれを変えることはできません。
では、ここからは・・・周りにこんな状態の人がいる際の具体的な対策を紹介します。
① 相手を「変えよう」としない
不平不満ばかり言って、行動しない人に対してついやってしまいがちなのが、
- 正論で返す
- アドバイスをする
- 「こうしたらいいのに」と諭す
でも、これはほぼ逆効果。
なぜなら、このタイプの人は
解決策を求めて話しているわけではないから。
本人の目的は、
「納得したい」「吐き出したい」「自分は間違っていないと確認したい」
ただ、それだけ。
そのため、正論や改善案は
「否定された」
「わかってもらえない」
と受け取られやすく、
さらに不機嫌になることも・・・。
「この人は今、変わる段階にはいないんだな」と理解しましょう。
② まともに受け止めない(感情を引き受けない)
このタイプの人が一番厄介なのは、
周囲の人の感情を巻き込む力が強いことです。
話を聞いているだけで、
- 気分が沈む
- なんとなく疲れる
- 自分までイライラする
これは、相手が感じてる怒りや不満を、無意識に自分も「引き受けてしまっている」状態です。
具体的な対処法
- すべて真剣に聞かない
- 心の中で「また始まったな」と一歩引く
- 反応を最小限にする
たとえば返事は、
- 「そうなんですね」
- 「大変ですね」
- 「いろいろありますよね」
共感しすぎず、否定もせず、深掘りしない。
自分を守るための距離感を大切にしましょう。
③ その場で「解決役」にならない
不平不満を言う人の前では、
「聞き役」や「調整役」になりがちです。
でも、あなたがその役割を引き受けるほど・・・
- 相手は吐き出してスッキリ
- あなたはどんどん消耗
・・・という関係になります。
当ルームでも、この類のご相談はよく耳にしますが・・・これは自分の対応ひとつで変えられます。
こんな対応がおすすめ
- 話が長くなりそうになったら・・・「そろそろ◎◎しなきゃ」と区切る、話を変える
- 本当はアドバイスを求めていないのに、意見を求められることがありますが、
そのときは・・・
「どうでしょう、ちょっとそこまでわからないですね~」など、「なんとかしてあげよう」と思わずうまくかわす。
背負わない・抱えない・引き受けない
これがうまく付き合うコツです。
④ 距離を取れるなら、物理的・心理的に距離を取る
もし可能であれば・・・
単純に距離を取りましょう。
- 会う頻度を減らす
- 深い話をしない
- 関わる時間を短くする
特に中高年層のこのタイプは、長年その思考パターンで生きてきています。
あなた一人がなにか対応することで、その人が変わることはありません。
⑤ 「自分が悪いのかも・・・」と思わない
このタイプの人と関わっていると、
- 私の接し方が悪い?
- もっと理解してあげるべき?
- 共感できない自分罪悪感を感じる
・・・など、なぜか自分を責めてしまう人がいます。
でもそれは、
相手の不機嫌や怒りをあなたが引き受けているというサインでもあります。
他人の感情は、本来その人のものです。
あなたが引き受ける必要はありません。
きちんと線引きしましょう。
大人の対処は「関わり方を選ぶ」こと
まとめると・・・
- 相手を変えようとしない
- 正論やアドバイスをしない
- 感情を引き受けない
- 必要なら距離を取る
- 自分を責めない
不平不満ばかりで怒っている人は、
本人が向き合う課題を、周りにばらまいている状態です。
それを他人が全部受け取る必要はありません。
関係を断つかどうかが重要なのではなく・・・
「どの距離で関わるか?」を自分で決めましょう。










