思い通りに生きているのに、なぜか人間関係がうまくいかない
日常生活の中で不満を抱え、自分にとって都合良いように相手に合わせてもらうように要求し・・・
それによって自分にとって都合の良い状況が実現したのに、その状況にまた不満を抱える・・・という状況を見かけることがあります。
本人にとっては、相手が合わせてくれたり譲ってくれたりすることで、自分が望むとおりの状況になり「思い通りになった」と感じるかもしれませんが・・・
本当に思い通りになったのであれば、次々不満を抱えることはないわけで・・・🤔
私が会社勤めをしていた頃、自己中心的なCさんという同僚がいました。
Cさんは、日頃から固定観念が強く・・・他責・被害者意識が強い状態で、お客様や同僚との間に度々問題を起こしていました。
なにかあっても「自分は悪くない」という意識が強く非を認めず、謝れない人でした。
Cさんは、仕事に不満があり・・・上司に改善要求を出していました。
内容は、Cさんにとって有利に働くことばかりで・・・それが実現すると、周りの人に迷惑がかかり大変になることは明白で、おいしい思いをするのは本人だけ・・・というものでした。
Cさんの要求内容は、会社にとっては都合が悪かったため・・・上層部からAさんの要求をのむように・・・と現場に指示がありました。
晴れて自分の思い通りになったCさんは、不満を抱いていた当初の状況が自分にとって都合良く改善することで最初は満足していました。
しかし、少し経つと・・・今度はまた別のことで上司に不満をぶつけるようになりました。
そんなCさんを見て・・・Cさんにとって有利な状況になることで迷惑をこうむった周りの同僚たちの不満は募りました。
もともとCさんは我が強い上にコミュ障で、同僚たちとうまくやれていませんでしたが・・・この件をきっかけに、ますます嫌われてしまいました。
こんな風に、自分勝手なことを繰り返していると、人生の中でその代償がやって来ます。
それは様々な面で現れますが・・・特に人間関係やパートナーシップの場面で大きく現れるケースを見かけます。
自己中心的な要求が人間関係に与える影響
Cさんのように、自己中心的な要求を繰り返す人は・・・
- 相手が自分の要求どおりに対応してくれるのが当たり前になる
- 不満を多く口にすることで、相手のモチベーションを下げる
- 「思い通りにしてくれない人=合わない人」と切り捨てがちになる
- 結果的に信頼や安心感を失う
この状態を繰り返していると、人間関係や恋愛が長続きしない、あるいは深い信頼関係が築けないという問題につながっていきます。
Cさんの例では・・・Cさんは親しい友人も恋人もおらず、会社でも孤立していて・・・家族との仲もうまくいっていませんでした。
満たされない原因は、相手ではなく自分の内側にある
Cさんのように、たとえ思い通りの状況を手に入れても満たされないのは、外側ではなく自分の内側に原因があるから。
しかし、多くの場合・・・自分の内側を見ようとせず、外側に理由を求めます。
相手が悪い、環境が悪い・・・自分は悪くないのに・・・という状態。
Cさんの例では、上司・会社・同僚・お客様への不満をはじめ・・・
世の中の仕組みや今視界に入っている物や人へもケチをつけ・・・
常に不満な状態を自分でもどうしていいかわからないのか・・・そのモヤモヤを他人にぶつける・・・という状態でした。
私自身もぶつけられたことが多々ありましたが・・・体中から不満や怒りのエネルギーを感じて、ゾッとすることが何度もありました。
そんなCさんでしたから・・・このままの状態でいくと、いつか困ったことなるんだろうな・・・という客観的な思いで見ていました。
そのうち、会社に対しての度重なる改善要求も限界を迎えたことを察知したのか・・・会社を退職すると言いだしたときは、周りの人たちは心の中で「やっと辞めるのか」と安堵しました。
みんなの気持ちは一緒で、「Cさんが抜けることで自分達の負担は増えるけど・・・その大変さよりもこの人がいなくなってくれるのが嬉しい」という感想でした。
そこまで嫌がられていることに本人は気づいていませんので・・・辞める直前までいつものように不満をもらしていました。
「この人は次の職場でも同じようなことを繰り返すだろう」これが同僚たちの一致した感想でした。
この会社を去った後のCさんは、自分が思ったとおりの状況になるはずが・・・
あてがはずれたらしく、あてがはずれた状況に対してもまた不満を言い続け、周りに相談する人や助けてくれる人は誰もいない・・・という状況になりました。
今まで自分勝手な要求を繰り返してきた結果、信頼できる人間関係もできず・・・
今までの会社では好き放題が通ってたけど、今度はそもそも雇ってくれる会社もなく・・・
収入も途絶え・・・
高齢の両親と一緒に暮らし、介護生活に入ったそうです。
自分勝手な言動を繰り返し、相手を従わせて思い通りの環境を手に入れても満たされず、それに対して何かを悪者にして文句を言い続ける・・・。
こんな様子を繰り返していると、Cさんの例のように・・・後で困るのは自分自身です。
この問題を解消するには、自分の内側にある問題を見ていくことが必要です。
しかし、Cさんのように自分自身を省みることなく、外側にばかり意識を向けてしまうと・・・
その代償はどこかで必ずやってくるのです。
当ルームのヒーリングクラスやセッションでお伝えする自分の内側と向き合うことは、たとえば今回紹介したCさんのような状況だったとしても・・・その原因に気づき改善していくことで、今後の展開は変わっていきます。
何かを習ったり学んだりするだけでは、現実は変わりません。
習ったり学んだりすることで知ったことを実践にうつしてこそ、それが変化へとつながっていきます。
同じようなことを繰り返したくない、信頼できる人間関係を築きたい、現状を変えたいなら・・・
相手や環境を自分の思い通りにしようとせずに、自分自身を変えるのが一番の近道です。